EXHIBITION:
伊藤千史は、人物や動物、日常の風景を軽やかな筆致で描きながら、世界の輪郭がわずかに揺らぐ瞬間を捉えてきた作家です。本展では、ふんどし姿の男性像をユーモラスかつ力強く描いた「羅漢シリーズ」、第25回岡本太郎現代芸術賞特別賞を受賞した『書店レジ前の平台』、作品集「ねこおち」の原画、歴史的モチーフを扱った、鈴木英治著『義元、遼たり』の装画原画を中心に、さまざまな作品を紹介します。
線の揺らぎや余白の在り方、日常に潜む違和感といった表現を通して、伊藤作品に共通する“意味のほぐれ”を多角的に体感いただける展示となっています。日常の見え方がそっと変わるような、静かで新鮮なまなざしの転換をお楽しみください。
伊藤千史 Ito Chifumi
静岡県富士宮市出身・在住の美術家。女子美術短期大学造形科グラフィックデザイン教室を卒業後、墨汁を用いた絵画作品を中心に制作を続けている。墨ならではのにじみや線の勢いを生かしながら、人物や動物、日常の断片をユーモラスな感覚で描き出す。
2022年には第25回岡本太郎現代芸術賞展において特別賞を受賞し、注目を集める。同年、作品集『ねこおち』(子鹿社)を刊行。絵画制作にとどまらず、地域のカフェや公共空間での制作、イベントへの参加など、生活と地続きの表現活動も継続して行っている。
主な展覧会
受賞歴